この記事では主人公最強系アニメが近年なぜ流行しているかについて取り上げました。
アニメが好きな人なら、1度は見たことがある主人公最強系アニメ。なぜ流行しているのか?私は流行した理由を次のように考えています。
主人公最強系アニメは深夜アニメを見る人自身の特徴とマッチしている
これはどういうことなのか。本文を見ていきましょう。
Contents
主人公最強系アニメの現状
アニメ全体はどのような状況?
アニメ全体の現状は次の通りです。
・アニメ産業の市場規模は2兆円を超える
→アニメの技術は年々進歩しており、これからも市場規模は大きくなると予想される
・アニメのジャンルは「SF」「アクション」「ファンタジー」「コメディ」「恋愛」「ホラー」「スポーツ」などがあり、特に近年は「アクション」「ファンタジー」の中でも「異世界×主人公最強」が流行している
主人公最強系アニメとは?
主人公最強系アニメとは、言葉の通り「主人公がその世界で最強の能力をもっており、無双するアニメ」です。「主人公最強」に「異世界」や「ハーレム」の要素を組み込んだ主人公最強系アニメがテンプレートのように感じます。主に深夜に放送されています。「主人公最強系アニメ」の例として、深夜アニメが好きな人なら誰もが聞いたことはある「ソードアート・オンライン(SAO)」や「魔法科高校の劣等生」があり、どちらも絶大なる人気を得ています。
そして、今では春・夏・秋・冬クールのどのクールにも必ずといってもいいほど主人公最強系アニメが1つはある現状!かなりの人気!
クールとは放映期間のことである。多くの深夜アニメは1作品につき3ヶ月間放映される、この3ヶ月間を1クールといい、放映される季節によって春クール、夏クールなどと言われる。
アニメ以外でもこのジャンルは人気であり、マガジンポケット(週刊少年マガジンの無料アプリ)でも、2020年7月のある1週間に「毎日、異世界系の新規連載を開始!」というイベントがあり、新規連載のほとんどが主人公最強×異世界の組み合わせでした!
なぜ、ここまで人気なのか?次の段落で考えていきます
なんで流行した?

ここまで主人公最強系アニメが流行したのには、必ず理由があるはずです。それが何なのか。自分の意見だけではなく、周りの友人にも聞いてみることにしました。
敵を倒しまくってスッキリ!?
今回、アニメをよく見る複数の友人の意見は次のようなものでした。

設定を自由にいじれて、作者自身が作りやすいから

敵がどんどん倒されるのにスッキリする
確かに、異世界との組み合わせだと、非現実的なため自由に作れます。やはり法律に縛られず、空も自由に飛べて、魔法も使えてやりたい放題は最高ですね!また、主人公が敵をどんどんなぎ倒していく姿はストレス発散になります!うざい上司や先輩を想像してうっぷんを晴らすみたいな(笑)
私も、もちろんこの2つが流行した要因の1つになっていると思いますが、大きな要因は次のように考えました。
主人公最強系アニメと低い自己肯定感が関係!?
急に自己肯定感ですか?ってなりますよね(笑)
自己肯定感が低いというのは「自分に満足していない・ダメな人間である」「自分に価値がない」と感じやすいということです。日本人は他国と比べて、自己肯定感が低いといわれています。日本でアニメが流行るのは、技術だけではなく、このことも関与しているかもしれません。日本人の自己肯定感の詳細は次の段落で見ていきます。
自己肯定感が低いことと主人公最強系アニメはどこに関係性があるのか。それは、自己肯定感が低いことによる【憧れ】と主人公最強アニメの特徴に関係性があると考えています。
みなさん、誰もが憧れを持っていると思いますが、憧れの強さは自己肯定感が低ければ低いほど大きくなります。なぜなら、憧れ(=理想像)と自身の距離を遠く感じやすいからです。
「自分もAさんみたいにコミュニケーション能力があれば…」
「俺もB君みたいにイケメンであればモテモテになれるのに…」
このような憧れを1度は抱いたことがありませんか?そのような憧れをすべて叶えたキャラが登場するのが「主人公最強系アニメ」です。
もし主人公最強系アニメを見たことあるなら、思い出してください。「主人公のまわりに異性がいっぱいいるか」・「主人公の人望が厚いか」・「主人公自体がイケメンかどうか」。これらのほとんどが当てはまっているはずです。
このようなキャラに無意識に自身を当てはめ、知らず知らずのうちにハマっているのではないでしょうか。
深夜アニメは誰が見る?
そして、もう1つ着目したのは、「深夜アニメを見る大半の人はどのような特徴をもっているか」です。
あなたの周りで深夜アニメを見ている人はどのような人ですか?私自身の見解としては、私もそうですが、内向的な性格や人見知りの人が深夜アニメを見ている印象があります。逆に、社交的で毎日誰かに誘われて遊んでいるような人は、ドラマや映画、大衆受けするアニメは見ても深夜アニメは見ない印象です。
なぜ、内気な人が深夜アニメを見て、社交的な人は見ないのか。
それは、自己肯定感の高さの違いによるものだと思われます。内気な人は「俺ももっと話せるようになりたい」と思うはずです。しかし、社交的な人の周りには人が集まり、社交的な人は内気な人と同じようには感じないはずです。(もちろん、更にコミュニケーション能力を上げたいと思うかもしれませんが、レベルが異なります…)
内気な人は1回は社交的な人に憧れを抱きます。この憧れが深夜アニメ・主人公最強系アニメを見るきっかけにつながるのです。
つまり、
・自己肯定感の低さによる憧れが主人公最強系アニメと視聴者を結びつける
・内気な人ほど憧れを持ちやすい→内気な人ほど主人公最強系アニメを見やすい
では、実際に日本人は自己肯定感が低いのか、データで見ていきましょう。
実際に日本人は自己肯定感が低いのか?
他国と日本人の自己肯定感について、政府が調査していました。「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」(平成30年度実施)
その調査結果が次の通りです。
①自分自身に満足しているかどうか

「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」(平成30年度実施)
「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の合計は、
日本・・・45.1%
韓国・・・73.5%
アメリカ・・・87.0%
イギリス・・・80.1%
このように、他国と比べて日本は大きく低くなっています。
②自分には長所があるか

「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の合計は、
日本・・・62.2%
韓国・・・74.2%
アメリカ・・・91.2%
イギリス・・・87.9%
このように①と同様に、他国と比べて、日本は低くなっています。
詳細は以下のリンクから見れます
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r01gaiyou/s0_1.html
これらのデータから、他国と比べて、日本人の自己肯定感が低いことが伺えます。世間で言われているように、実際に日本人は自己肯定感が低い傾向です。
日本の文化の1つにアニメが挙げられることがありますが、誰もが理想と憧れるアニメ全般が流行している理由の1つには、この自己肯定感の低さがあるのかもしれません。
まとめ
今回の記事では、主人公最強系アニメが流行している理由について考察しました。
簡単にまとめると
・自己肯定感の低さによる憧れが主人公最強系アニメと視聴者を結びつける
・内気な人ほど憧れを持ちやすい→内気な人ほど主人公最強系アニメを見やすい
・データから日本人の自己肯定感が低いことが分かる
→日本でアニメ全般が流行している理由の1つかもしれない
アニメの他にも、日本人の自己肯定感の低さが関係するサービスがいくつかあると思います。物事が流行るのには、しっかり裏に理由がありますね!